前回の記事では、何かしらの理由によって人の手を噛んでしまう犬のトレーニング方法についてお話しました。
大切なものを守るためだったり、過去の経験によって作られた手に対する警戒・恐怖だったり、さまざまな理由から犬は人を噛むようになります。
ただ、犬が噛むのは人の手だけではありません。
今日が三回目のトレーニングとなるトイ・プードルのまめくん、実は人の足を噛んでしまうこともあるということをカウンセリングの際に飼い主さんから伺っていました。
特にお父さんが仕事に出掛けようと部屋を出ようとしたときに、ズボンの裾に噛み付く行動が多く出るとのこと。
人の手ではなく、人の足を噛んでしまう犬も意外と多くいるのです。
アズワンのエマも成犬になるまでは、かなり頻繁に僕の足を噛んでいました。
そして、足を噛む理由は、手を噛む理由同様に犬によってそれぞれ違います。
頭上から降りてくる足への恐怖心、動く足への過剰な好奇心、その犬の性格によって理由は様々。
使役犬の作業能力として必要であるがために、足に噛み付く行動を強化された犬種もいます。
まめくんの場合、どのような理由から飼い主さんの足を噛んでしまっているのかというと…飼い主さんに伺ったお話から推測すると、まめくんはお父さんの外出を阻止するために足に噛み付いているのではないかと思われました。
『行かないでっ! ずっとここにいて遊んで!』
まめくんは、そのような感情から飼い主さんの足を噛むという行動を取っているようでした。
飼い主さんがその場を立ち去ることを阻止しようとして噛む犬…その行動を変えていくトレーニング方法はいくつかあります。
もっともスタンダードなトレーニングとしては、犬に『マテ』を教えるという方法が考えられます。
犬を座らせた状態で『マテ』の指示を出して、犬がじっとしている間に部屋の外へ…この方法で部屋の外に出れば、決して犬に咬まれることはありません。
もちろん、飼い主さんの足を追い掛けて噛む行動をしている犬がそこまでしっかりと待てるようになるためには、時間を掛けてトレーニングを行う必要があります。
最初は、一瞬でも犬が待てたらすぐに褒めてご褒美を与えます。
そして、徐々に犬の待つ時間を長くしていきます。
それができたら、飼い主さんが離れてもしっかり待てるようにトレーニングを重ねていきます。
比較的どの犬も時間を長く待つことはできるのですが、マテのトレーニングを行う前から人が離れてもそのまま動かずに待ち続けることができる犬はあまりいません。
人の動きに惑わされずに待つことは、犬にとってはとても難しいことなのです。
マテを極めるためには、毎日地道にトレーニングを重ねていくことが大切です。
人が離れるトレーニングの初期段階では、一歩離れたらすぐに元の位置に戻って犬を褒めることがポイントとなります。
それができるようになったら、徐々に離れる距離を伸ばしていって…
まめくん、飼い主さんが離れてしまっても、しっかり待てるようになりました!
これから毎日、飼い主さんと練習を重ねていってもらって、公園でトレーニングしていく予定です。
『どんなに離れても飼い主さんは必ず戻ってくる』ということを犬に伝える気持ちで練習すると効果的!(だと僕は思っています!)
犬が座った状態で待つ『スワレマテ』、犬が伏せた丈太で待つ『フセマテ』、どちらも犬との日常のいろいろな場面で重宝するコマンドです。
是非愛犬と一緒にマスターしてみてください。
asone : j.takagi
犬のトレーニングに興味がある方、愛犬の行動にお悩みの飼い主さん、お気軽に『ドッグトレーニング アズワン』にご相談ください。
愛犬と楽しみながらトレーニングしてみませんか?
お問い合わせは、こちらのページからお願いいたします。