犬種グループの中に、ハウンドと呼ばれる猟犬たちが集められたグループがあります。
ハウンドグループに属する犬たちの仕事は、優れた一時感覚を使い獲物を見つけ、追いかけ、追い詰めることです。
そのハウンドグループは、サイト・ハウンドとセント・ハウンドの二つのグループに分けられています。
こんにちは。
アズワンの高木です。
サイト・ハウンドグループに属する犬たちが獲物を見つけるために使う一次感覚は視覚。
優れた視力を活かして獲物を見つけ、それを追いかけます。
日本では、イタリアン・グレイハウンドやウィペットなどががサイト・ハウンド犬種としてよく知られています。
一方、セント・ハウンドのグループに属する犬たちが獲物を追跡するために使う一次感覚は嗅覚です。
偶然にも前回のブログ記事ではセントゲームについて書かせてもらっていたのですが、セント・ゲーム(scent games)のセントとセント・ハウンド(scent hound)のセントは、まったく同じ意味を持っています。
セント(scent)という英単語は、日本語に訳すと『匂い、香り』という意味になります。
セントハウンドの犬たちは、その名のとおりに優れた嗅覚を使って獲物を追い詰めて、太く大きな声で獲物を居場所をハンターに知らせることを仕事としています。
日本で最も有名なセントハウンドは、スヌーピーのモデルにもなったビーグルではではないでしょうか。
以前は僕の住む街でも散歩を楽しむビーグルの姿をよく見かけたのですが、ここ5年から10年くらいの間に出会う機会がめっきり減りました。
小柄な割りにがっちりとした体、一歩歩くたびに揺れる大きな耳、ユニークで愛嬌のあるビーグルになかなか出会うことができなくなり、何だか寂しいなぁ…とつい最近もふと思ったりしていたのですが…そんな気持ちが通じたのか、なんとビーグルさんと一緒にトレーニングできることになりました。
生後5ヶ月のビーグルの女の子『あずきちゃん』です。
とても元気なあずきちゃん、いつも部屋の中を所狭しとハイテンションで駆け回っているそうです。
久しぶりに出会ったビーグルパピーということで、僕もテンションが上がって一緒に走り回ってしまいたい気持ちになります。
が、実は飼い主さんのお悩みは、あずきちゃんのこのハイテンションにあるのです。
一度興奮してしまうとクールダウンさせることが難しく、最近甘噛みも少しずつ激しくなってきていて…飼い主さんもあずきちゃんとのふれあいに苦戦しているとのことでした。
なかなか覚えられないオスワリやフセを教えてあげたい…そして、毎日あずきちゃんと一緒に落ち着いて過ごせるようにしたい…しっかりと目標を持って、飼い主さんとあずきちゃんはアズワンで一緒にトレーニングを始めてくれることになりました。
ということで、あずきちゃんにはまず手を使ったターゲットトレーニングを体験してもらいました。
人間の手は、噛むものではなくて大好きなおやつをくれるもの…と、犬の感情を変化させていきます。
手への甘噛みを抑制するだけでなく、人の手に親しみを持ってもらうことができます。
犬が人の手に親しみを持って注目してくれるようになると、そこから大きなメリットがたくさん生まれます。
パピーはテンションも上がりやすく、次から次へと注目の対象が変わっていきます。
そんなパピーの集中力を高めるためのトレーニングとしても、この手へのターゲットトレーニングはとても有効な手段です。
人の手への集中力が上がると…
ご覧のとおり、なかなか覚えることができなかったオスワリも簡単にできるようになります。
次回レッスンの予告編として、少しだけオスワリ練習してみたらすぐに床にお尻を着けてくれました。
あずきちゃん、優秀です!
前述したとおり、ビーグルはにおいのスペシャリストですが、ビーグルのアビリティはそれだけではありません。
これも前述しましたが、ビーグルの仕事は匂いを追って獲物を追い詰めるだけでなく、その獲物の居場所をハンターに示す役割も担っています。
そんな訳で、ビーグルは『森のトランペッター』の異名を取るほど吠える声が太くてでかいのです。
要求吠えが激しくなると…飼い主さんは大変な思いをすることになります。
あずきちゃんには激しい吠え行動は今のところありませんが、これからずっと家庭犬として家の中では落ち着いて生活ができるように、しっかりトレーニングを積み重ねていってもらおうと思っています。
次回のレッスンが楽しみです!
asone : j.takagi
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